2023 BUDOUTOIKIRU MACERATION / 國津果實酒醸造所 【日本・三重】
品種:非公開(山形県 本沢産)
今回、使用した葡萄は、山形県山形市で葡萄栽培をしている、ぶどうと活きるさん(枝松祐介さん 古内重光さん)の葡萄を100%使用しました。彼らは地元が葡萄の一大産地でありながら、担い手不足が原因で葡萄園の廃園が、次々と増えていく現状のなか、地元の名産品を一生懸命作ってきた先輩たちの葡萄をどのように守っていくか、また楽しく運営を継続していけるかをテーマに掲げ、活動をされています。
味わい:香りは、アプリコット、ミカン。味わいは若々しい酸がまず切り込み隊長のようにお口に広がり、その後口の中で、ミカンやはちみつのようなニュアンスに優しくへんかしつつ、スッと体に染み込んでいきます。食中酒としてかなり万能だと思いますが、料理は少し酸味があるものと一緒にお楽しみいただけたらよりおいしく召し上がっていただけるかと思います。
醸造:「葡萄と活きる」さんの葡萄をお預かりし、漬け込みで造るマセラシオンのワイン。実は2020年を最後に少しお休みしていましたが、2023年に再び造ることにしました。その理由は、私自身が白品種のマセラシオンワインを心から愛していること、そして「葡萄と活きる」さんの畑が持つ美しい酸味とキュートな果実味をしっかり表現するためには、芯のある酸を持つ葡萄を使ったマセラシオンが最適だと考えたからです。2023年の葡萄はきれいな酸味と後味の良い甘さが際立ち、糖度20度、pH3.38という毎回ながら素晴らしい品質でした。この葡萄であれば、醸造が下手な私でもきれいでキュートな漬け込みができるはずだと思い、醸造に取り掛かりました。テーマは2020年に続き「いかにきれいな酸を大切にするか」で、セミ・マセラシオン・カルボニック方式を採用。醸造中にみかんのニュアンスが感じられたため、抽出時間を少し長めに設定しました。さらに、発酵後の乳酸発酵を避けるため、発酵が終了したらすぐに澱引きを行い、ステンレスタンクで7か月間貯蔵。その後、粗さを感じたため、古樽で5か月間熟成させました。狙い通りに美しい酸味とチャーミングな優しさが混在する液体に仕上がり、今回も満足のいく結果となりました。
醸造責任者:中子より
¥4,070
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