2025 テーブルワインルージュ / ドメーヌナカジマ【日本・長野県】
品種:巨峰と自社畑のピノノワール、メルロ、フラン
前回のテーブルワイン2023は、 10か月熟成した2023ビンテージのペティアンロゼ、メルロ、フランをブレンドして作りました。
今回は、新しい2025産ブドウだけで作りました。 ブドウは東御市産の購入巨峰と自社畑のピノノワール、メルロ、フランです。
まず、ピノやメルロやフランを通常通りの赤ワインとして造ります。 そのワインは自社畑ワインになるのですが、その搾りかす(マール)をもう一度タンクに戻し、例年ではペティアンロゼに使う陰干し巨峰を破砕をして加え、ピジャージュしながら醸し発酵を1週間ほどして搾ります。 製法としてはリパッソです。 その工程をピノ、メルロ、フランの全てのマールで行い、ブレンドし、 マロラクティック発酵中に瓶詰しました。 Alc10%
僕が、これまで秋に思っていた「うちの自社畑の搾りかすはとってもいい香りがして、捨てるのは勿体ないなぁ」「収穫量を抑えているのでプレスワインも最後まで美味しい」そんな思いを原点にして、今年トライアルとしてこのワインを造りました。 同時に、 自社畑ワインの品質を上げるために今年は自社赤ワイン搾汁率を5%ほど下げました。 そのマールに残っているワインがテーブルワインルージュ2025に入っています。 計算上で量的に巨峰果汁90%、自社畑ワイン10%のブレンドになります。 ただ一緒に醸し発酵したので、この比率以上の自社畑感が出ている気がします。 巨峰とヴィニフェラも良く馴染んでいます。 また同時に、 東御市の巨峰が毎年シャインマスカットに植え替えが進んで生食巨峰が減っています。 今年は特に激減しました。 少ない巨峰をより美味しくできないか、という思いもあります。
□外観
ややくすんだルビーレッド エッジはピンクパープル 若々しい印象 粘性は高め 濁りにより透明感はない
□香り
熟したいちご、夕張メロン、ミルクキャラメル、のような甘い香り 赤いチェリー、フェンネルの爽やかさ
□味わい
飲み始めは微々発泡 アタックはピノっぽい赤系果実 中盤に巨峰由来の果実味 余韻はまた赤系果実の爽やかな酸と旨み 全体を通して酸味が感じられ、爽やかさがある ヴィニフェラ由来の重心の低さも感じられ、巨峰のチャーミングさもある 飲み進めると1ボトルの中で変化がある ネガティブな要素は無し
□全体的なイメージ
カジュアルすぎない少し上品なテーブルワイン 2023で目指したカルトポスタル感(微発泡な軽め赤感)が感じられる
□料理
(うま味があり)和食の出汁や煮物、お正月のおせち (香りの甘さから)
シャルキュトリー、ローストチキン 料理を選ばすに楽しめて、単独でも飲めるバランスがある

